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句集「福島」2007年代の句より

>陸奥新報社に句集「福島」の掲載用として

 

 俳人木村詩織(旧姓知北直美さん、大学時代の音楽仲間)

 

 によりインタビューが5月12日仙台であったが、

 

 原稿を新聞社へ提出したとの連絡があった。

 

 6月の掲載らしいが。 楽しみである。

 

 

>さてその句集「福島」2007年代より

 

  突堤に四股踏んでゐる松の内

  (とっていにしこふんでいるまつのうち)

 

  家並の格子戸古るる淑気かな

  (いえなみのこうしどふるるしゅくきかな)

 

  大仏の掌開く梅の花

  (だいぶつのてのひらひらくうめのはな)

 

  水甕の上とや蝶の能舞台

  (みずがめのうえとやちょうののうぶたい)

 

  洞窟のマリア観音春灯し

  (どうくつのまりあかんおんはるともし)

 

  底本の仮名の表記や紫木蓮

  (そこぼんのかなのひょうきやしもくれん)

 

  小手毬や赤十字社の従軍歌

  (こてまりやせきじゅうじしゃのじゅうぐんか)

 

  舟はバナナの容して梅雨晴間

  (ふねはばななのかたちしてつゆはれま)

 

  縁日の香具師の口上夏蓬

  (えんにちのやしのこうじょうなつよもぎ)

 

  山の宿蛾の取りに来るランプの灯

  (やまのやどがのとりにくるらんぷのひ)

 

  競市の牛の尻搏つ蚊遣草

  (せりいちのうしのしりうつかやりくさ)

 

  手籠から酢の泡立つや晩夏光

  (てかごからすのあわだつやばんかこう)

 

  阿弖流為の馬の眼に降る桐一葉

  (あてるいのうまのめにふるきりひとは)

 

  (すこしでるけもののせいやもちのつき)

 

  海原を洗ひあげたり夕月夜

  (うなばらをあらいあげたりゆうづきよ)

 

  玲瓏や灯火親しむ大言海

  (れいろうやとうかしたしむだいげんかい)

 

  真青なる空より出でて雪蛍

  (まさおなるそらよりいでてゆきほたる)

 

  松の雪文字の小さき大辞典

  (まつにゆきもじのちいさきだいじてん)

 

  人生の美しき時黒セーター

  (じんせいのうつくしきときくろせーたー)

 

  地吹雪の止みて万灯籠の月

  (じふぶきのやみてまんとうろうのつき)

 

   孑孑やポケットティッシュまた溜る

   (ぼうふらやポケットティッシュまたたまる)

 

  角燈を提げて出水の泥鰌採

  (かんてらをさげてでみずのどじょうとり)

 

  睡蓮の葉の反りかへる夕べかな

  (すいれんのはのそりかえるゆうべかな)

 

  太陽の匂ひしてをり花カンナ

  (たいようのにおいしておりはなかんな)

 

  大地震の二度来る夜のすいつちよん

  (おおないのにどくるよるのすいっちょん)

 

  土偶みな大きな尻や豊の秋

  (どぐうみなおおきなしりやとよのあき)

 

  露けしや鉄塔の上の明の星

  (つゆけしやてっとうのえのあけのほし)

 

  山里や野積の藁に日のうねり

  (やまざとやのずみのわらにひのうねり)

 

  凩やぶつきらぼうの貌に遇ふ

  (こがらしやぶっきらぼうのかおにあう)

 

さて、次回は2009年代です。

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

                 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  水甕

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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