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句集「福島」より  第二章 2012年

>第二章  2012年

>墨汁の一滴落つる寒の水

 (ぼくじゅうのいってきおつるかんのみず)

>寒晴や花の浮き出る洗ひ張り

 (かんばれやはなのうきでるあらいはり)

>待春の古き楽譜の走り書き

 (たいしゅんのふるきがくふのはしりがき)

>如月の馬如月の光なり

 (きさらぎのうまきさらぎのひかりなり)

>梅林の中に入つてゆく軍手

 (ばいりんのなかにはいってゆくぐんて)

>春光や大海揺する鮭の稚魚

 (しゅんこうやたいかいゆするさけのちぎょ)

>春蝉の死や少年の喉仏

 (はるせみのしやしょうねんののどぼとけ)

>散り初めて花の盛りになりにけり

 (ちりそめてはなのさかりになりにけり)

>こひのぼり居久根の影に骨の家

 (こいのぼりいぐねのかげにほねのいえ)

>ざりざりと髪の切らるる雲の峰

 (ざりざりとかみのきらるるくものみね)

>立つ雲に閃光の夜や沖縄忌

 (たつくもにせんこうのよやおきなわき)

>政宗の子への詫び状風入るる

 (まさむねのこへのわびじょうかぜいるる)

>真直ぐに真鯉群れ来る大暑かな

 (まっすぐにまごいむれくるたいしょかな)

>産み立ての卵に羽毛原爆忌

 (うみたてのたまごにうもうげんばくき)

>沖はなほ鉄の匂ひや敗戦忌

 (おきはなおてつのにおいやはいせんき)

>鬼灯を口にふふめば歎異抄

 (ほうずきをくちにふふめばたんにしょう) 

>体から何か抜け行く秋の暮

 (からだからなにかぬけゆくあきのくれ)

>鑑真の海鑑真の月の道

 (がんじんのうみがんじんのつきのみち)

>海荒れて浜に火を焚く暖鳥

 (うみあれてはまにひをたくぬくめどり)

>一葉忌七輪の炎のうつくしく

 (いちようきしちりんのひのうつくしく)

>大寺の屋根の反りたる小春かな

 (おおでらのやねのそりたるこはるかな)

>王羲之の模写の手鑑雪山河

 (おうぎしのもしゃのてががみゆきさんが)

>荒星や砂に埋もれし古代都市

 (あらびしやすなにうもれしこだいとし)

>2011.3.11以降の一年間程は震災句、或いは

 その影響、影が今にして、色濃く残っているように思います。

> 2012年は 逆に震災の句が少なく、

 それは 震災を忘れたいためなのか

 私も震災復興事業、仙台国際港の24時間体制等

 多賀城の国交省の事務所内でのコンサル業務が

 多忙を来たしていたからかもしれませんが。

 

>次回は 2013年作品に続きます。

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