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原発議論で試される戦後民主主義ー日本人

原発議論で試される戦後民主主義ー日本人 4月24日

東日本大震災の復興計画案を策定するための菅首相の私的諮問
機関「東日本大震災復興構想会議」(議長・五百旗頭真防衛大学
校長)の第二回会合が23日、首相官邸で開かれ、被災した岩手、
宮城、福島3県の知事から意見を聴取した。
3県の役人の知恵比べの様相もあるが、福島県は、原発事故の収束
がなければ、何も始まらないという雰囲気が伝わってくる。
宮城県が岩手県より積極的にアイデア・提言をしているので、知事
部局でよほど練ったものであることがわかる。
さらに、宮城県は独自に「震災復興会議」を小宮山宏元東大総長に
より5月2日に初会合を行い、9月中までに意見をまとめるとのこと。
「復興構想会議」はメンバーが15人と多く、意見が拡散気味で全体的
にまとめられない状態である。さらに意見聴取の3知事の意見に温度
差があり、議論が拡散し、集約も難しい。

下に3県知事の発言骨子を述べる

岩手県・達増拓也知事
1.復興税には反対
2.被災地の復興計画策定・生活再建支援
3.災害に強いまちづくりの推進
4.地域間の道路ネットワーク形成
5.水産施設の再建と漁業・流通・加工業の再構築
6.児童生徒への心のケア
7.科学技術振興とベンチャー支援などにより新産業創出
8.観光施設の再生

宮城県・村井嘉浩知事
1.災害対策税の創設
2.復旧困難な農地の国による買い上げ
3.復旧再生期の水産業の国営化
4.漁港の集約再編
5.津波危険地域の公有地、共有地化。
6.大震災復興広域機構の設立。
7.東日本復興特区(エコ・マリン特区)の創設
8.太陽光発電、バイオマスエネルギーを活用した電力確保。
9.大震災メモリアルパークの整備。
10。無利子・無担保・無保証等の融資制度

福島県・佐藤雄平知事
1.原子力発電所事故の一刻も早い収束
2.原子力災害の復旧、復興対策を一元的に所管する組織の設置
3.原子力災害による損害の国の責任での賠償
4.原子力災害に絞った協議の場の設置

被災を受けた知事からの要望はばらばらである。
3知事からの要望をまとめて、それをたたき台にして、何かを付け
加えて震災構想会議としての提案として、それを実行するために
というお題目を立てて、「災害復興税の導入」の根拠づけをしようと
している菅首相の思惑がばればれである。
 だから、民主党でも現内閣の反主流の岩手県知事は反発したの
である。
自民党の宮城県知事は「災害復興税の導入」に賛成をして、それを
きっかけに、被災地宮城県に国の財源の支援を積極におこなって
もらい、さらに規制緩和の特区の創出を期待するとした。
さらに水産業の国営化など、国におんぶにだっこの政策を期待して
いるきらいがある。
福島県知事は、「復興以前」の問題を取り上げて、その深刻さを
アピールし、2知事と一線を引いている。

面白いのは、民主党の岩手県、福島県知事は菅首相に反目を示
して、自民党の宮城県知事が迎合するねじれ現象がおきた。

いずれの知事も、県民に迎合する意見に収支していたもので、現地
の意見として正しいが、提案力にかけるとみる。
今こそ、政治家の思いを新しい未来の構想を実現する絶好の機会
であり、独自にできる立場ある知事である。
網羅的に提示するだけが脳でない。
新しい構想をもって提案すべきである。

前段が長すぎたが、原発議論で試される民主主義ー日本人が
新しい構想をもって提案する基本になると考える。
世界では、今回の福島原発事故の影響で、ドイツでは、メルケル
首相率いる保守・中道連立政権が、原発の稼動期間の延長を
しようとしていたが、事故後、全廃する方針を打ち出した。
中道左派政権時代の「脱原発」への回帰である。
イタリアでは、原発建設に向けた手続きを無期限で凍結すると発表した。
電力の8割を原発に頼るフランスでも、世論調査では賛成派が震災後の
66%から58%に減った。
 安全性が高いといわれた日本の原発事故の深刻さや収拾の難しさが、
原発への忌避感を増大させたのだろう。
日本の世論調査も、原発賛成派が56%から46%に減少し、過半数を
きった。日本のエネルギー政策が世論で揺らぎ始めている。
 この福島原発事故を受けて、いかに原発の将来を議論するか
「日本人の戦後民主主義の究極の試金石になる」であろう。
それは「日本復興のための建設的な論争」になることを期待したい。
一人殺せば殺人者になり、一万人殺せば英雄になるは正しいか。
一人殺せば5人を救える場合、一人を殺すことは正義か。
戦後の与えられた民主主義を押し付けられた団塊時代の私もそうである
が、、日本人は激しく対立する問題で議論を避ける傾向があるが、
それは間違いであった。
互いに敬意を払いながら、開かれた議論ができるかどうか、民主主義が
試させていると断言する。
そのリード役は新しい未来の構想を実現しようとする政治家だ。
しかし政治家は本来の仕事をせず、市民の丁稚奉公に成り下がって

いる。
それは市民がそれを政治家に選挙の投票として要求しているからだ。
マスコミも、娯楽的な「怒鳴り合い」でなく、真剣に討論する場を提供する
義務を負っている。
どぢを売り物にする天気予報士が、衆議院議員にする市民ポピリズム

を応援するかごとく報道は許されるのだろうか。
選挙でも、原発事故でも、津波でも、避難所暮らしでも、市民に冷静な
対応をするようにする報道することが待たれる。
 一方、原発事故を起こした事実を基に、費用対効果と安全は論じら

れるが、エネルギーを大量消費する我々の生活の議論は少ない。
どんな社会に住むべきか、価値観や社会のあり方を議論すべきだ。
それこそ、戦後民主主義が試されている。
冷静に議論されることを期待したい。

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